読書スピードと音読

音読は読解力を上げるために重要な訓練の一つです。

もちろん音読の際は、

  • 読み飛ばしのないよう意識して読む
  • 声を出してハキハキ読む
  • 必ず音読を聞いてもらう人を付ける

などということが必要になってきます。

今回、その音読の中でも説明させていただきたいのが、「高速音読」についてです。文章を読むスピードを上げるための練習には高速音読が有効です。

音読に慣れてきたら、自分の普段読むスピードよりも速く読む「高速音読」にチャレンジしてみることをお勧めします。
ただし、正確さは落とさずに速く、です。

文章を速く正確に読むためには、音読しながら、目線を今音読している部分の先に飛ばしていかなければなりません。今音読している部分だけでなく、次に音読する部分もあらかじめ見ることで、頭の中で次の言葉を読む準備ができ、間違い少なく音読を行うことができます。

視界を広く取ることで、スムーズに音読ができるようになるとも言えます。
高速音読は、読解を行う際の視界を広げる訓練でもあります。
速く正確に音読しようとするうちに、自然と視界が広くなってきます。視界が広くなれば文章を読むスピードも上がります。

私達大人は子どもに比べ読むスピードが速いのは文章を読む際の視界が広いからです。一度に多くの文字や言葉を視界に入れて処理できるからです。

文章を読む速さには、もちろん語彙力も関係しています。視界に入れた言葉の意味の知識が十分にあれば、イメージ・映像化を素早く行うことができます。

語彙力に加え、視界を広げることを意識した音読練習によって、文章を読むスピードは上がっていきます。

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投稿者

長尾 一毅
長尾 一毅Accompany代表社員
現大阪公立大学大学院修士課程卒。大学・大学院では発達心理学を専攻し、ワーキングメモリ、子どものカテゴリー形成について学ぶ。
奈良・兵庫の教育業界で15年以上、様々な教科を指導し、国語科教科主任も担当。一般社団法人ワーキングメモリ教育推進協会の認定も受け、脳科学の知見やコーチング技術を指導に活かしている。